文書作成日:2026/05/26
改正労働施策総合推進法により、4月から従業員が治療を受けながら安心して働き続けられるよう支援する「治療と就業の両立支援」が企業の努力義務となりました。以下では、企業に求められている内容をとり上げます。
[1]治療と就業の両立支援が求められている背景
高齢者の就労の増加等を背景に、何らかの疾病により通院しながら働く労働者の割合は年々上昇しています。このような中で、企業には、治療を受けながら安心して働き続けられるように支援するため、本人からの相談に応じ、適切に対応できる体制・環境を整備し、必要な就業上の調整や配慮を行う取組みが求められています。
[2]治療と就業の両立支援を行うための環境整備
実際に、治療と就業の両立が必要な従業員が現れてから、制度等の検討を始めていては対応が遅くなるため、あらかじめ治療と就業の両立支援を行うための環境を整備しておくことが求められます。主なものとしては、相談窓口の明確化、社内の支援体制の整備と社内制度の整備が挙げられます。
まず、相談窓口の明確化・社内の支援体制の整備については、従業員が安心して相談や支援の申出を行うことができるように、相談窓口を設置して従業員に知らせること、申出が行われた場合の情報の取扱い等を明確にしておくことが考えられます。
次に、社内制度の整備については、短時間の治療を定期的に繰り返す、または就業時間に一定の制限が必要となることがあるため、以下のような制度を企業の実情に応じて導入することが望まれます。
[休暇制度の例]
・時間単位の年次有給休暇
・傷病休暇
・病気休暇
[勤務制度の例]
・時差出勤制度
・短時間勤務制度
・在宅勤務制度
・試し出勤制度
厚生労働省のホームページには、治療と就業の両立支援について解説したリーフレット、企業と医療機関が情報のやりとりを行う際の参考として企業・医療機関連携マニュアルなどが掲載されています。治療と就業の両立支援について検討する際には、これらの情報も活用しましょう。
■参考リンク
厚生労働省「治療と仕事の両立について」
※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。
- 7月より障害者の法定雇用率が2.7%に引上げへ2026/05/19
- 労働保険の年度更新における注意点2026/05/12
- 活用が広がるマイナンバーカード2026/05/05
- 女性の健康支援に取り組む企業への新たな認定制度2026/04/28
- 36協定を遵守するための実務上の注意点2026/04/21
- 改めて確認したい賃金台帳の備え付け義務とは2026/04/14
- 変更となる健康保険の被扶養者の認定基準とその判断 2026/04/07
- 2026年度から引下げとなる雇用保険料率と今後施行される適用拡大2026/03/31
- 2026年10月1日施行のカスハラ・就活セクハラ防止対策 2026/03/24
- 3月分以降の協会けんぽの健康保険料率・介護保険料率2026/03/17
- 定年退職者と無期転換申込権の発生 2026/03/10
- 雇入時の健康診断に関するよくある誤解2026/03/03
- 女性活躍推進法と2026年4月からの変更内容2026/02/24
- 年次有給休暇の付与にまつわる実務上間違いやすい留意点 2026/02/17
- パートタイマーや契約社員に対して求められる正社員転換推進措置2026/02/10
- 年次有給休暇の平均取得率は66.9%で過去最高2026/02/03
- 民間企業の障害者実雇用率は前年と同じ2.41%2026/01/27
- 65歳以上定年企業は全体の34.9%2026/01/20
- 育児休業中に転職等をした場合の育児休業給付の取扱い2026/01/13
- 厚生労働省が提供する事業主・労働者向けのお役立ち動画2026/01/06
- 協会けんぽの電子申請 2026年1月13日開始2025/12/30
- 改めて確認したい休憩時間の基礎知識2025/12/23
- 通勤手当の非課税限度額引上げと支給額を決定する際の留意点2025/12/16
- 改めて確認しておきたい介護離職防止のための情報提供の実施2025/12/09
- 2026年4月以降の健康保険の被扶養者の年収確認方法2025/12/02
- 確認しておきたい特定(産業別)最低賃金2025/11/25
- 高卒新卒の37.9%、大卒新卒の33.8%が入社3年以内で離職2025/11/18
- 確認しておきたい育児休業中の社会保険料免除2025/11/11
- 協会けんぽの被扶養者資格の再確認2025/11/04
- 今年も11月に実施される過重労働解消キャンペーン2025/10/28
- 健康保険証の廃止と活用が期待されるマイナ保険証2025/10/21
- 厚生労働省調査からみる転職入職者の賃金変動状況2025/10/14
- 9月5日から拡充された業務改善助成金2025/10/07
- 改めて確認しておきたい健康診断実施後の対応2025/09/30
- 異例づくしとなった2025年度の地域別最低賃金の改定2025/09/23
- 10月1日より創設される教育訓練休暇給付金2025/09/16
- 変更となる19歳以上23歳未満の健康保険の被扶養者要件2025/09/09
- 2024年度の労基署監督指導における賃金不払事案金額は172億円2025/09/02
- 長時間労働が疑われる事業場への監督指導結果2025/08/26
- 40.5%まで上昇した男性の育児休業取得率2025/08/19
- 年収130万円の壁に対応したキャリアアップ助成金の新設コース2025/08/12
- スポットワークを利用する際の注意点2025/08/05
- 1,000件超となった精神障害の労災支給決定件数2025/07/29
- 従業員の自宅に届く協会けんぽの資格確認書2025/07/22
- 重要度が増す仕事と育児・介護の両立に関する個別周知等2025/07/15
- 今後、対応が必要となるカスハラ対策と就活セクハラ対策2025/07/08
- 高校生をアルバイトとして雇用する際の注意点2025/07/01
- 10月施行の改正育児・介護休業法「柔軟な働き方を実現するための措置」への対応2025/06/24
- 4年連続増加となった休業4日以上の死傷者数2025/06/17
- 見直しが濃厚となった大学生の健康保険の扶養年収基準2025/06/10
- 改正労働安全衛生法の成立と7月から始まる全国安全週間2025/06/03
- 腰痛の労災認定の考え方2025/05/27




